外壁塗装は10年に一度の大切な工事。しかし、中には施工知識の乏しい業者や、利益を優先するあまり手抜き工事を行う業者も存在します。見た目だけでは気づきにくい手抜き工事は、数年後に塗膜の剥がれや色あせなどのトラブルを招く原因になります。
そこで今回は、外壁塗装の手抜き工事を見抜くためのチェックリストを「契約前」「施工中」「完了後」の3つに分けてご紹介します。信頼できる業者を見極めるためのヒントとして、ぜひご活用ください。
【契約前】業者選びでのチェックポイント
- 相見積もりを取っているか?
1社だけで決めるのは危険です。2~3社から見積もりを取り、価格と内容を比較しましょう。 - 見積書に詳細な内訳があるか?
「一式」などの表記ばかりでは不透明です。塗料の種類、数量、工程ごとの金額が明記されているか確認をしましょう。 - 施工内容の説明が丁寧か?
質問に対して明確に答えられない業者は注意が必要です。専門用語を分かりやすく説明してくれる担当者は信頼できます。 - 保証の内容が明確か?
塗膜の保証期間や範囲をしっかり確認しましょう。「自社保証」だけでなく、メーカー保証の有無もポイントです。 - 実績や口コミが確認できるか?
施工事例の写真や、実際のお客様の声があるかをチェック。Googleの口コミやSNSを参考にしましょう。
【施工中】現場での手抜きポイントの見分け方
契約後も安心はできません。工事の進行中に気をつけたいポイントは以下の通りです。
- 高圧洗浄をしっかり行っているか?
汚れや旧塗膜をきちんと落とさないと塗料が密着せず、早期剥がれの原因に。最低でも半日以上かけて行うのが基本です。 - 養生(マスキング)が丁寧か?
窓や玄関、車などへの養生が甘い業者は手抜きの可能性あり。養生が乱れていると、塗装後の仕上がりも雑になります。 - 下塗りを省略していないか?
下塗りは密着性を高める重要な工程。いきなり中塗り・上塗りを始めていないか確認しましょう。 - 塗料の缶数をチェックしているか?
契約時の塗布量通りに塗料が使われているかを確認。現場に置かれている缶数をチェックしておくのもおすすめです。 - 日数が短すぎないか?
通常、戸建ての外壁塗装は10日程度かかるもの。3~5日で終わらせる場合は、工程が省略されている可能性も。
【完了後】仕上がりのチェックポイント
見た目の美しさだけでなく、細部まで丁寧に施工されているかが重要です。
- 色ムラ・塗り残しがないか?
特に軒裏や雨どい裏など、目立たない場所にムラや塗り残しがないかを確認しましょう。 - 塗料の飛び散り・はみ出しがないか?
サッシや窓枠、床などに塗料が飛んでいないか。養生がしっかりされていれば防げるはずです。 - 光沢が均一か?
同じ塗料を使用しているのに、光の当たり方でテカリ具合が違う場合、塗りムラの可能性があります。 - 保証書や施工写真の提出があるか?
保証書は必ず受け取りましょう。また、施工前・中・後の写真を提出してくれる業者は信頼できます。
トラブルを未然に防ぐための心構え
外壁塗装の失敗を防ぐには、「価格だけで選ばない」ことが大切です。安すぎる見積もりは手抜きの可能性が高まります。少しでも不安を感じたら、契約を見送る勇気も必要です。
また、契約時には書面を残すこと、不明点はその場で質問することが、トラブル回避につながります。
自身でもしっかりチェックすること
外壁塗装の手抜き工事は、表面上は綺麗でも、数年後に大きなトラブルを引き起こす可能性があります。だからこそ、契約前から施工後までの各段階でしっかりチェックすることがとても重要です。業者に任せっきりにして、後で気付いた際には手遅れになりかねません。
本記事を参考にして、信頼できる塗装業者を見極め、後悔のない外壁塗装を実現してください。